やる気の火種、作業興奮、ベイビーステップ
朝、コメント書き込んだ
ここのところ立て続けに話題に出してしまったひいろさんの最新記事に、である。投稿したあと、おどろくべきことが僕の身におこった。「記事書きてぇー!」というモチベーションが、どことからともなく湧いてきたのである。
今日の本題はコレなのだ。ひいろさんの記事にコメントを書き、そして自分のブログを更新したい欲に駆られた。このメカニズムの分析だ。
作業興奮
たとえば、皆さんにも、嫌々ながら掃除を始めたにもかかわらず、そのうちに興にノッて、部屋をきれいにすっかり片付けてしまったという経験があるでしょう。
こうした現象は、心理学者クレペリンによって発見され、「作業興奮」と名づけられています。何事でも、始めてからしばらく経つと、少しずつ調子にノッて集中できるようになる。これが作業興奮です。
http://karino.exblog.jp/9460572/
ひいろさんのブログにコメントを書き込んだことで、僕の脳みそには作業興奮がおきたのだろう。コメントを書き込むという作業によって、僕の脳みそはノッてきたのだ。
しかし、重要なのはコレ自体ではない。まずどうしてコメントを書こうというヤル気が湧いてきたのかという点だ。ずばりそれは、ひいろさんの記事が面白かったからである。そしてそれに対して僕なりの意見が自然と湧いてきたからだ。
作業興奮は原理さえ知ってしまえばわかるとおり、誰でも簡単に起こせる現象だ。だが、『火種となる何か』がなければ取り掛かろうというやる気は持ち出せない。今回の件に関して言えば、火種となったのは間違いなくひいろさんの面白い記事である。
面白い記事を読み、楽しい気分になり、自然と湧いてきた思いをコメントに書き込んだ。そして結果として、作業興奮が起きたのだ。
作業興奮がおさまらない
書き込んだコメントは短かった。ご覧のとおり毎日アホな量の文章を書いている藤田は 「このままじゃおさまりがつかねぇんだよ、ヒャッハー!」 と、更に文章が書きたくなったのである。そして一息に一つ前の記事を書き上げたのだ。そうしてようやくおさまった。というか疲れた←
ここでこの記事を読んでいる皆様にぜひやってもらいたいことがある。
今一度、この順番で読んでいってもらいたい。すると気づくことがあると思う。そうこの記事に至るまでの流れというのは、ひいろさんの記事を火種にしたモチベーションの結果であり、記事への反応とさらなる思考の出力の連続だということだ。
ひいろさんの記事を読む → 面白かった(火種) → コメントを書こうと思う(反応) → 作業興奮発生(発火) → 自分のブログの記事を書く(燃え移った) → 作業興奮OFF → 一つ前の記事を書くに至った原因を考える(思考・火種)→この記事を書く(反応・発火)
つまり何かしたことがあるがヤル気が自然とわいてこないという場合『面白いものを見て、何かを思い、反応する』と作業興奮は非常に効率よく運用できるということだろう。
面白さを引き寄せる仕組み
火種となるのは『面白いもの』。何かを『感じ』『反応』したいと思えるほど面白いものだ。そしてその結果生まれた『思考』を出力する場さえ持てば、記事などいくらでも書けるのだと思う。
だが、そのためにはまず火種となる『面白いもの』を見つける必要がある。話題にしたいほど面白いものである必要がある。
それを引き寄せる仕組みを考えてみるのはとても有用なことかもしれない。
僕は元ライブドア社長の堀江貴文氏の有料メールマガジンを購読している。彼が配信するメルマガ内でよく口にするのが『情報のシャワー』という言葉だ。そのメルマガには購読者から起業アイデアについての質問が頻繁にされている。質問内容には『どういった業種で起業すればいいですか?』といったものがある。それに対し彼はこう言うのだ。『とにかく情報をシャワーのように浴びて、その中からコレだ! というものを見つけてください』と。
なんとなく点けているテレビでも気になる出来事というのは映っているものだ。新聞でもいい、雑誌でもいい。極端な話が、深夜アニメでも良いのだ。そこに自分が何か反応したいと思えるほどのモノを感じ取れさえすれば、それでいいのである。
しかし、『情報のシャワー』に溺れてはいけない。うまく浴びるコツを身につけなかければならないと僕は思う。
かつて僕はRSSリーダーを用いて一日2000記事もの情報シャワーを浴びていた。確かに面白いものも沢山あったのだが、さすがに2000記事ともなると目を通すだけでも一苦労である。ざっと見出しを眺めて、興味をひくものをピックアップするだけでも相当な時間がかかった。もちろんそうするメリットも多かったが、今回のようなモノの見方をすればデメリットの方が勝っていたのだ。
結果的にどうなったかというと、僕は疲れはててしまった。本来なら情報シャワーの中からつかみとった幾つかを生かさなければならなかったというのに、そうする気力さえなく、あまつさえ情報をチェックするということ自体に嫌気がさしてしまった。僕は情報のシャワーに溺れたのである。
『情報のシャワー』というのは繊細な言葉だな、と僕は感じる。シャワーというのは浴びる者にとってベストな水量でないといけないのだ。多すぎてはいけない。強すぎてもいけない。僕らの手のひらの面積はそう広くはないのだ。自分にとって最適な強さのシャワーから、パッと一滴つかみとることを理想としなくてはならないのだろう。
うまいシャワーの浴び方は人それぞれだと思う。RSSリーダーをつかうなり、ブックマークに入れたサイトを巡回するなり、なんちゃらランキングを見るなり、無理しない範囲で浴びて欲しい。
継続のコツ
というのも重要に感じる。シャワーも継続して浴びなければならないものだし、記事なりなんなりにして出力するとなると、それも継続しなければ求める結果は得られないのである。
僕は最近ようやくこれをつかんだ。
- 『好き』を優先し、出来る範囲で継続すること
これに尽きる。仕事なら強制力でそれなりの継続力を身につけることはできるかもしれないが、自主的に行うことだとそうはいかない。『やらなければならない』となるとたちまち負のスパイラルに突入してしまう。
『好き』という感情は強い。出来る範囲で満足する必要は必ずしもないが、継続していればその範囲というのは少しずつ広がっていく。そうしてもっと好きになっていく。だから上手くなれるし、いつまでも続けることができる。そして得難い結果が得られるのである。
好きでもないことは続かない
『考えるな、感じろ』という言葉がありますが、この場合は『感じろ、それから考えろ』なんでしょう。
『好き』になれるポイントさえ見つけられれば、上に書いたようなモチベーションの仕組みで継続グセがつくし、それによって結果が少しずつ得られてくる。そしてより楽しくなってくる。だからもっとやろうとする。
だから好きなものをやってもいいし、嫌いなものでも好きになれそうなポイントさえ見つかれば出来るようになるのだと思う。
ベイビーステップ
話は元に戻るが、ひいろさんの記事をきっかけに僕は最終的にこの長文記事をかき上げるところまでやってきた。すべては『コメントを書く』というほんの小さな行動から始まっているのだ。小さなハードルからはじめ、ちょっとずつ高いハードルにしていく。これをベイビーステップという。
- 作者: 古川武士
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2010/11/11
- メディア: 単行本
- 購入: 12人 クリック: 88回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
詳しく知りたい人は是非この本を一読することをおすすめする。ただし、この本自体は『好き』という感情うんぬんは扱ってはいない。あくまで人間の身体の仕組み(習慣付け)を基礎にして書かれたものだ。しかし、とても良い本なので興味の在る方には是非読んでいただきたい。ベイビーステップのことももちろん書いてある。
まとめ
ということで長々書いてしまったけれど、なかなか面白い気づきだった。『ベイビーステップと好き感情の結びつき』がどれほどの効果をもたらすのか。そしてその『頻度を上げる情報シャワーの浴び方』。要点はこの二つだけなのにどうしてこんな糞長い記事にw
まだちょっと自分の中ではブログの記事を書くことにしか使えなさそうだけど、小説執筆とかでも意識的に使えるようになるといいな。一応理論として書いたけど、これ体感でわからないと難しいのよね。
今回はコメント投稿→記事執筆というステップだったけど、これはお互いがブログだったからで、コメント書き込みで作業興奮を得られたからといって、それが小説執筆に持っていけるわけではないからね。
文章という大枠で見ればできないこともないように見えるけど、小説はまた特殊な文章だからなかなか。まぁこのあたりはまた気づきがあれば記事にします。
ということで、理解しづらい記事かもしれません。理解できても体感しないとわからないと思います。でも自分の理解深度を深めるにはいい機会となりました。
なんかひいろさんと絡むといい感じw(自分一人で盛り上がる藤田である
あー、それにしてもさすがにまともな記事二連発はつかれた……orz