今更ながら『EVE burst error』プレイ完了
微妙に熱で呻きつつも、最近進めていたゲーム。
後に『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』で広く名を知られる剣乃ゆきひろ氏が企画・シナリオを担当されてらっしゃいます。
- 出版社/メーカー: シーズウェア
- 発売日: 1999/07/16
- メディア: DVD-ROM
- 購入: 1人 クリック: 48回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
実は初プレイではなく、セガサターン時代に知人の家でひっそりとやっていた記憶が……w
今回やったのはリメイク版の『EVE』なんですが、いやー面白かった!
YU-NOで剣乃氏の作る独特の空気感にメロメロになってしまったので、いつかやらねばと思っていたのですが、実際やってみると……やっぱり素敵。
とはいえ、コマンド総当り形式はさすがに疲れました。僕はシナリオが読めればいい人間なので、攻略を見つつサクサク進めて行きましたが、それでも相当めんどくさかった。
性格上、めんどくさい点がいくつかあると放置してしまうタイプなのですが、YU-NOプレイ時の感動が突き動かしてくれました。
- 出版社/メーカー: エルフ(ELF)
- 発売日: 1997/12/04
- メディア: Video Game
- 購入: 1人 クリック: 123回
- この商品を含むブログ (24件) を見る
剣乃氏のシナリオでは『男の美学』みたいなものが感じられる。女性キャラに対する対応っていうのもいくつかテンプテーションに作られてはいるんですが、違和感がないというか……好ましいキャラ造形なんですよね。
例えば、ダンディな中年キャラである鈴木源三郎なんて今ではなかなか出てこない感じがします。
女性キャラにしても、『男勝り』な子が多い感じが。そして必ず表面とは反対の本質を持たせているのがうまい。やっぱりこの辺はいい意味で基本に忠実なんでしょうな。
あとは作品のコアとなるアイデアというのが、ファンタジー的なのが剣乃さんの持ち味なのかもなーと思いました。
ネタバレは控えますが、真弥子の設定なんてのは厳密に書こうとすると難しいですし、色んな考証が必要になってくる。
YU-NOの次元跳躍論の矛盾論争じゃありませんが、この作品にもそういうところはあったなーと。
でも結局はこういう所が面白いんだと思うんですよね。普通の創作者なら矛盾点が先に頭をよぎるはずです。そしてそれはないな、とやめてしまう。
そこをあえて無視することで、面白いものが書けるというのは方法論として有りかもしれません。
そういう意味では剣乃氏はすごく藤子・F・不二雄や手塚治虫的なのかも、と思いました。
わかりやすいのが『ドラえもん』。未来から猫型ロボットがやってきたとしたら……。お腹のポケットから不思議なアイテムがたくさん出せたら……。
『仮にそういうモノがあったら、キャラクターたちはどう動くだろうか?』という思考が根本にあるんですよね。つまりはファンタジーが根であり、それを現代に移植すること。
今の作家さんだと『ひぐらしのなく頃に』で有名な竜騎士07さんなんかが、感覚としては近いのかも知れませんが、竜騎士さんは要素の組み合わせで作るタイプだと思うので、厳密には違うのかも。
剣乃さんはまずコアを設定したあとに、肉付けする。いわば逆説的に組み立てるタイプな気がしますし。
あー、それにしても良かった。
ちなみに好きなキャラは氷室恭子です。年増なのにくそ真面目でツンデレとかどういうことなの……w
そういう意味では桂木弥生も(ry