『考える人』が成功するためのたった一つのやり方

とあるコンビニの一幕

 バレンタインフェアのためチロルチョコの詰め合わせ制作をお願いされたAさん。店長は袋詰めの見本を渡し、去って行きました。


 Aさんは当初見本の通りに袋詰めしていましたが、一工夫加えることで見た目がとても可愛くなることに気づきました。袋詰めすること自体は変わらないのでどうせならとAさんはその方法で袋詰めをしました。


 袋詰めを終えるころ店長が戻って来ました。Aさんの制作した詰め合わせ袋を見るなり店長は激怒しました。

 店長「どうして見本の通りにやらないんだ!」
 Aさん「見本のやり方よりこちらのほうが簡単ですし、可愛いので売れますよ」
 店長「そんなことはどうでもいいんだよ! なんで言われたとおりにやらないんだ!」

 よかれと思ってやったAさんは店長の言い分に腑に落ちないながらも、言われたとおりに袋詰めをしなおしました。


経営者の最大目的とは何か?

 この話は実話なのですが、これを読んだみなさんはどう感じたでしょうか? いずれにせよこの店長は『経営者として失格』なのは間違いないでしょう。


 経営とは『利益を上げるために手段を講じること』です。そして経営者の最大目的とは『その手段を選択し、実行すること』です。


 この話ではAさんの取った手段のほうが経営的には正解です。ですが、それは実際の経営者である店長に却下されました。
 Aさんの袋詰め手法がコスト(金銭的、時間的)がかかりすぎるものだったりすれば話は別です。しかしこのケースでは『より簡単に、より可愛く(利益向上が見込める)できる』手段をとっています。これを却下する理由はもはや見当たりません。
 強いて言うのなら、店長のプライドや頭の硬さが原因であり、問題でしょう。


ラシュー(@rasyu)さんとのやり取り


 今回の日記を書くきっかけはラシューさんとのこのやりとりでした。
 『考えない人』を量産する現在の教育システムはグローバル化が進む現代ににあったものとはとても言えませんが、それには理由があるのではないか?
 端的に言えば、社会の上の方の人間は『意図的に考えない人を作っている』という話です。


 これが良いことなのか悪いことなのかはおいておくとして、ラシューさんのおっしゃるとおり、今後は『考える人』がより必要とされる社会になっていくでしょう。しかしながら、『考える人』が増えたとて上述したコンビニ店長のような経営者や上司の下ではその力は発揮しにくいのです。


 この構造こそが現在の日本の大きな格差問題だと僕は感じています。


若者よ、海を渡れ!

 しかしながら裏を返せば、『考える人』が上に経てば社会は部分的にグローバル化し、よりよいシステムづくりが始まることでしょう。
 いまだ年功序列制が信仰される現代において、『考える人(特に若者)』がそういった機会に恵まれるのは難しいことかもしれません。しかしながら、能力を発揮できる場所へと移ることはできます。


 そう、それは海の向こう『外国』です。上のやり取りでも僕は言及していますが、今の若者が持つ閉塞感の原因の一つとして『日本語しか話せない』ことが挙げられます。しかしながら、これも裏を返せば『日本語以外も話せる』ようになれば活躍の場は日本に限定しなくても良いということになるのです。


 英語のような言語圏の広い言葉であれば、アメリカだけでなく世界中で勝負できるでしょう。また今後ビジネスにおいて重要言語となってくるであろう『中国語』なども良いかもしれません。


 実際にニートから海外で就職し、諸外国と日本の労働環境を体験記として綴った『ニートの海外就職日記』というサイトもありました。一騒動あり現在は閉鎖となりましたが、その内容は考えられる若者にとっては痛烈な内容だったと思います。


 いずれにせよ考えられる若者は閉塞感の原因を探り、それを突破する手段を身につけましょう。我々は日本人ですが、日本でのみ生きる必要はどこにもないのです。


社長、コンビニでバイトをする

 僕は一応社長業なんかをやっている身なのですが、上に立つと下の立場を忘れてしまうのが経営者の常。ましてや、エンドユーザーとの直接のやり取りなんてものは会社が大きくなればなるほどなくなっていってしまいます。


 僕はどんな立場になったとて、エンドユーザーやエンドユーザーと接する末端の人間の感じていることを知っておきたいと思いました。
 コンビニは接客業の最前線ですし、客層も良いとはとても言えません。ですが、そういうところにこそ『考えるための種』があると思うのです。


 一番最初に取り上げた例のようなちょっとしたアイデア。その場で活かせることもあれば、本業のほうで思わぬフィードバックとして得られることもあります。


 僕の話は極端ですが、周りを見渡してみてください。いくらでも『考えるための種』はあるのです。あれをもっとこうしたらいいのに……。これがこうなればいいのに……。小さなアイデアが多くの人を救うこともあります。そういった自分が感じたこと、考えたことを決して逃さないよう掴んでください。
 それこそが『考える人』で在り続けるための秘訣です。


まとめ

 久々に長い記事になってしまいましたが、こういう考えもあるんだよ、ということで一つかかせていただきました。
 今の若い人には確かな力があります。それをどうか大事にしていって欲しい。それはきっとあなたたちにとってのターニングポイントを引き寄せる磁石となると思います。


 考えられたならあとは出来る範囲から実行していくこと。その積み重ねが楽しい人生をおくれるキーになるのではないのでしょうか。


 ではでは。